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ピーオピ!
2003年 10月 29日 第12号
【気合い!】
日本中が盛り上がった日本シリーズも、福岡ダイエーホークスの優勝で幕を閉じました。今年はファンならずとも、面白い、と思える試合展開でしたね。4勝3敗という結果をみても、互いに力を出しあい、白熱した試合展開だったこともわかりますし、実際に試合内容は毎日観ている私たちをわくわくさせるものでした。
星野監督の勇退もあり、監督対決やキャッチャー対決なども試合前から話題に上っていましたが、今回よく取り上げられたのが、「ファンの存在」です。互いにホームでのみの勝利だということを見れば、「ファンの存在」の大きさは当然無視できないものだったのでしょう。阪神ファンの熱狂振りは有名ですが、今回はダイエーファンの熱さにも触れられるよい機会だったように思いました。
観ていておもしろいな、と思ったのは、甲子園球場で7回の表になると、それまで好調だった阪神のピッチャーがとたんに打たれ始めることでした。その時間は5万人からなる阪神ファンが、7回裏の阪神の攻撃に備えて、ジェット風船を膨らまし始める時間です。それまで試合に集中して一生懸命応援していたファンらが、「風船」へと注意をそらしたために、「気が散った」状態が生まれたのではないかと思えたのです。
甲子園球場全体をファンらの「気合い」で張り詰めた緊張感が、風船のおかげで途切れ、その瞬間に攻撃をしかけてくるダイエーのすごさもそうですが、それほどまでに試合をコントロールしてしまう阪神ファンの情熱もものすごいなぁと、思いながら観戦していました。
昔から日本では、「気」というものを信じて大切にしてきたように思います。言葉にも「気」という文字がよく使われますね。「元気」「病気」「強気」「弱気」など。
最近の不況を反映してか、「気持ち」だけではだめで、「結果だ、結果」などと「気」を軽んじるような言葉も交わされますが、結局のところは「気持ち」が大切だったりするんですよね・・・。どんなに優れたシステムや機械も、最後は扱う人の「気持ち」だったり。
今回の日本シリーズは、野球というスポーツの醍醐味のほかに、そんなことを考えさせられました・・・終わってしまってさみしい限り。でもこれで、パチンコ&スロットへ集中できる、というものですね!
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