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気まぐれピックアップ!
2001年 9月 18日 第61号
【山佐スーパーリノ】
最近めっきりパチ・スロを打つ機会も少なくなり、新機種攻勢についていけなくなりそうな筆者ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
先日これではいかんと友人と連れパチに行き、今更ながらではありますがギャンブルコンボなんぞ打ってきました。パチンコをメインで打っていた頃からこの手の2段階抽選系の機種(権利物)が好きなので、鳴かず飛ばずのギャンブルコンボがホールから消えてしまう前に一花咲かせてやろうと思い立った訳ではありますが、結果から言えば2人でマイナス16万円。まいなすじゅうろくまんえんです。痛すぎます。ボーナスチャレンジ17回中当選2回、しかも2回ともREG。現在までにBIGは通算11回チャレンジして当たり無し。多数の諭吉と引き換えに赤7はそろわない事を学習しました(嘘)。友人は裏大漁のレンチャンに心を奪われ、初BIGまで1800G。コンボで気を失いそうになって大漁のシマに流れ着き、2人で漱石投入マシーンと化していました。帰り際、両替する時のことを考え換金所に一番近い場所に止めた車が空手の2人を悲しそうに出迎えてくれましたとさ。合掌。
さて気を取り直して近頃の情勢をば。前号で書いたアルゼ5機種のうち、インターコンチとファンキーダイナマイトはどうやら全国発売はされないようですね。しかしその代わりに急遽登場したコンチ4Xが全国で猛威を振るっております。筆者の地元でも今や2万枚3万枚は当たり前、平常営業の平常設定でも1日で1か月分の給料を稼いでしまう可能性のあるコンチ(あくまで可能性)はそれなりに稼動があるようです。都内某ホールでは5万枚100万円のお持ち帰りが出たとか(未確認)。しかしその反面、ツボにはまったときの回収能力もピカ一なので、稼動の良し悪しで明暗を分けているようです。ま、考えて見れば当然ですね、ホールも慈善事業ではないわけですからどこかで出た分は回収しなければならず、使い方が設定師の腕の見せ所のようです。
アルゼばかりでなく、他メーカーもあの手この手の新機種を投入しています。ざっと挙げただけで
オサンポテンゴク(高砂)
サイバードラゴン(山佐)
タツジン(バルテック)
ダブルインパクト(テクノコーシン)
ダブルチャレンジ(サミー)
トーフ2A(ネット)
トリックモンスター(オリンピア)
極(テクノコーシン)
爆釣(アルゼ)
猫de小判(アリストクラート)
宝船(平和)
などが登場していますが、今回取り上げるのはなかでも一風変わったスペックで登場したスーパーリノ(山佐)です。リノといえばスロ歴10年以上の方は名前を聞いただけでピクッとくることでしょう。今はなきニイガタ電子の名機、あのリノが山佐ブランドになって復活です。当時わかりやすいリーチ目とすさまじい爆発力でホールを席巻し、レンチャン促進打法や通称ポロリンセットなどの攻略法で話題になった機種です。
この機種、カタログを見る限りではごく普通のノーマルAタイプで、何ら目新しい個所は見つかりません。がしかし、営業トークを聞くと中身は全く違います。一言で言えば『正規の裏物(貯金バージョン)』です。なんとこの機種は外見上わかりませんが3種類のBIGを搭載している模様。ノーマルBIG、貯金BIG、放出BIGです。要するにブラックジャックから始まったボーナスフラグのストックを突き詰めた結果、ストックタイム等の特殊ゲーム中ではなく、通常ゲーム中全てにこのストックが適用されているようです。そしてプレイしている限り、現在いくつ貯金されているのか、このBIGが放出BIGなのか、全く見分けがつかないようにすることにより、ほぼ貯金タイプの裏物と同等のゲーム性を実現しています。
このスーパーリノが前述のスペックを搭載して登場したことにより、業界の流れが多少なりとも変わっていくことが予測されます。
ほとんど実態が表にでることはありませんが、いわゆるB物(裏物)と呼ばれる正規の検査を通った機械とは別のオリジナル基盤(チップ)を使用した機械は間違いなく全国に多数存在します。その全ては通常のゲーム性に満足できないファンのニーズにこたえ、過激な出玉とハマリを繰り返す波で、ギャンブル性を高めています。しかしスーパーリノが正規の規格内でこの波を実現してしまった(かどうかは今後に期待。ここでは実現したものとして)ことにより、これから出てくる多機種も同様のスペックを備えることが予測され、差別化を図って生き残るのか、それとも淘汰されるのか、興味深いところです。
そして、それよりなにより、この機種が検査を通ったという事実が、検査を実施している日電協の体制は一体どうなっているのだろうと、人ごとながら心配になってしまいます。貯金バージョンと同じ挙動を示す機種を通した事に何か計り知れない深い思慮があるのか、はたまたお役所仕事の結果なのか、どちらにしても正規の台として世に出てしまった以上、この台が及ぼす影響は大きいでしょう。良いとか悪いとかの二元論では語りきれないでしょうが、願わくばヒットしてファンにとって好ましい結果になって欲しいものです。
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