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【2916】 | RE: だからどうしたと言われましても。 カンパチ (2012年06月13日 06時55分) |
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以前書いた、ある日の出来事の完結編 ≪第1章≫ 使っている携帯の調子がおかしくなったから、携帯ショップに行った。 カウンターの女性社員といろいろ話をしているうちに、彼女が、その携帯の裏ぶたをはずして、中の精密機器を操作しだした。 私は、そのとき、あることに気づいた。 私 「そういう、細かい作業を、いつもなさるのですか」 彼女「ええ、よくあります」 私 「それで、爪を伸ばしてないんですね」 彼女「ええ、ウチは厳しいんです。○○社はいいんですけど・・・」 私 「ネイルアートしたいでしょ」 彼女は、突然、顔を上げて、目を大きく見開いて、バーっと、笑顔になった。 そして言った。 「したいんです!」 ジェットコースターのように、しゃべり続けた。 その携帯の付属品が、後日届くということだった。 私がショップを出るとき、彼女の声が、ショップの外まで聞こえるんじゃないかと思ったくらい、鳴り響いた。 「ありがとうございました!」 ≪第2章≫ 私は、うちに帰り、携帯をいろいろいじっていたが、あることがどうしても分からなくて、もう一度、ショップに行った。 彼女は、私が、再び、ショップにやってきたとき、他の客に応対していた。 他の女子社員が、私に応対した。 その女子社員が、私への応対を終えたころ、ちょうど、彼女も、自分の客への応対が終わった。 私は、ショップを出て、ガラス窓越しに、何となく、ショップ内を見ていた。彼女は、私の方を熱心に見ながら、私に応対した女子社員に、何かをしきりに聞いていた。 私が、何か、クレームを付けに来たと思ったのだろうか。 ちょっと、気の毒なことをした。だが、多分、クレームではなかったと、すぐに分かっただろう。 ≪第3章≫ 1週間後、私の携帯が鳴った。 私は、すぐには出られなかった。呼び出し音が止まった。見知らぬ電話番号が表示された。留守電が入っていた。 私は、 「誰からなんだろう」と思った。 しばらくして、その留守電を聞いた。 あのショップからだった。 私は、 「あ〜、そうだった。付属品が届いたんだ。」 と、ぼんやり、思い出した。 私は、他の考え事をしながら、とりあえず、そのショップに向かって、歩いた。 私がガラスの自動ドアを開けて、ショップの中に入ると、彼女は、笑顔でカウンターの横に立っていた。視線をまっすぐ私に向けて。 私が初めてこのショップに来たとき、彼女はカウンターのイスに座ったままだった。 なぜ、立ち上がって、私を出迎えたのだろうか。 私が今日来るとは限らないし、何時になるか分からないのに。 それに、私に付属品を渡すのは他の社員でもよかったはず。 彼女は、自動ドアのガラス越しに、私の姿を認めた瞬間、立ち上がったのだろう。 彼女は、私を待っていてくれた。 カウンターの椅子に、向かい合わせで座り、私は、箱に入った付属品を受け取った。 私は、その場で、箱からビニール袋に入った付属品を取り出した。そして、ビニール袋を破り、付属品を取り出した。 彼女が、テーブルの上に散らかってしまった箱とビニール袋を片付けようと、手を伸ばしかけた時、私は、自分で、ビニール袋を箱の中に戻し始めた。 彼女は、伸ばしかけた手をすっと引っ込めて、私が片付け終わるのを静かに待っていた。 私は、箱を元通りにすると、「ありがとうございました」と言って、立ち上がり、ドアの方に歩き始めた。 すると、彼女は、私の背に向って、穏やかだが、はっきりした声で、 「ありがとうございました」と言った。 私は、フッと足を止め、軽く会釈し、その場を立ち去った。 |
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【2944】 | ![]() |
はぐれベス (2012年06月13日 21時55分) |
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これは 【2916】 に対する返信です。 | |||
何かもどかしい! 狂おしいほどにもどかしい! いつもこっちの期待している展開の前で終わるんだ! カンパチさんは! |
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【2937】 | ![]() |
笑夏’ (2012年06月13日 19時51分) |
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これは 【2916】 に対する返信です。 | |||
カンパチさん、こんばんは^ ^ >以前書いた、ある日の出来事の完結編 書いてくれてありがとう〜^ ^ 彼女は自分の気持ちを理解してもらえた事が物凄く嬉しかったんですよね。 私も分かるなぁ〜 携帯ショップの店員さんがそこまでしゃべり続けたってのは相当だったんでしょうね。 その時のカンパチさんの気持ちは全く書かれてないけど・・・ そこまで喜ばれるとは・・・?って感じだったのかな。。。 |
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