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【3449】 |
ドウコク! (2010年11月21日 22時14分) |
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これは 【トピック】 に対する返信です。 | |||
メルカトルさん、こんばんは。 >第1位と帯に謳ってあったから、作品が第1位かと思って買ったら、作家別投票数が第1位だったというオチもありますので、要注意です。 ふふふ、売り出す側も知恵を絞ってますね。 そう言えば、米澤穂信氏の作品が、そうではないでしょうか。 書店で見かけたときに、「このミス1位」という作品が、幾つかあったような。 「このミス」ということで、逆に私は敬遠していましたが、先日「インシテミル」はメルカトルさんも読まれたので、衝動買いしました。 >何年か前から刊行されるとの噂ばかりが先行していて、なかなか発売に至らなかったらしいですよ。 なるほど、まだ刊行していない作品が噂にのぼるほどの、熱烈なファンが麻耶氏には居る、ということですね。 作者が寡作らしいとのことを差し引いても、同好の士がいて嬉しいです。(ま、私はそこまでの熱烈ぶりは、マネできないですが。) >ちなみにドラマでは運転手の子供は少女になっています。 ぐっ、「秘密」のドラマ、これは衝撃的です! そう記す理由は、ドラマの放映が終わってからに。 >それはアレクセイの人物像を物語るような、サイドストーリーという解釈で良いのでしょうか。 確か、サイドストーリーの解釈で良い、と思います。 というか、アレクセイの人物像を語るのがメインで、父親殺しの話の方はメインに見えて実はサイド、なのかも知れません。 >一体ドストエフスキーは、その作品で何を描きたかったんでしょうかね。 すみません、私ごときには、そこまでは分かりません。 わはは(照れ笑い)、失礼。 さて、本日より、道尾秀介氏「片目の猿」。 道尾氏にしては珍しく、「俺」が主人公のハードボイルド・タッチですが、 内容を簡単に分類すれば、多分「エンターテインメント」だと思います。(私には、そうとしか表現できない。) ミステリ的な要素もありますが、それは弱い、というか添え物的な感じです。 だから、それを期待すると裏切られますが、読み物として捉えると、充分に満足できると、私は思います。 詳細は、明日に。 |
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【3448】 |
ゴールデンゼウス (2010年11月20日 23時28分) |
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これは 【3446】 に対する返信です。 | |||
メルカトルさん、こんばんは。 >そうですね、ストレスが怖いのは、自覚していなくても確実に精神や身体を蝕むところだと思います。 >それが様々な病気を引き起こす原因ともなりますので、ストレスを発散するのも時には必要でしょうね。 そうですね。 ストレスの恐いところは、自分自身がそれに気付いていないことですね。 対処法については十分参考になりました。 >それこそ編集者冥利に尽きるというものでしょう。 まさにそうですね。 でも軌道に乗った段階でそれまでの恩恵を忘れてしまう作家もいるでしょうからね。 >読み終えて分かりましたが、非常によく練られた物語だと感じました。 なるほど、なかなかの評価のようですね。 >ただし、肝心の赤い蟷螂の正体にはやや拍子抜けの感は否めませんでしたが。 >しかし、全体としては十分楽しめましたし・・・ 赤い蟷螂の正体以外では満足いく作品だったわけですね。 私の方はつい数年前まで世界の社会面でも問題になっていた、アフリカの某国の海賊船の問題がクローズアップされて、それを傭兵部隊が日本という国を隠して対処するという、社会派的な要素も含んできました。 この本を読んでると、世界における日本の立場、弱腰外交、自衛隊のあり方が非常によくわかります。 なかなかためになる本です(笑 Z |
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【3447】 |
メルカトル (2010年11月20日 23時22分) |
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これは 【3445】 に対する返信です。 | |||
ドウコク!さん、こんばんは。 >文庫本の帯なんかには、「20★★年 第○位」などと付いているのを、よく見かけます。 それを見て、つい買う人も多いのでは? やはり歴史の古さと、ミステリファンならば誰でも知っているという利点を活かしての宣伝効果は期待できるでしょうね。 しかし、第1位と帯に謳ってあったから、作品が第1位かと思って買ったら、作家別投票数が第1位だったというオチもありますので、要注意です。 >「隻眼の少女 〜原作 奇才 麻耶雄嵩」では、ほとんどの人がそれだけでは、食いつきそうにないですね……。 一部の熱烈なファン以外の一般読者にとっては?な感じかもしれませんね。 しかし、本作色々調べてみると、何年か前から刊行されるとの噂ばかりが先行していて、なかなか発売に至らなかったらしいですよ。 だから待ちに待ったコアなファンが本書に殺到しての、今回の品切れ騒動に至ったみたいですね。 >確かに、「秘密」の原作では、これは無かったと思います。 息子とのやりとりは、ありますが。 やはりそうですか、ちなみにドラマでは運転手の子供は少女になっています。 前回丁度そのシーンが放映されました。 運転手の妻が急死し、以前から知り合っていたその少女を家に招き、その際少女から運転手の形見の懐中時計を手渡される、といった場面が挿入されていましたね。 >特に、主人公の三男アレクセイ関係で。 ←ここで、彼の好人物ぶりが強調される。 それはアレクセイの人物像を物語るような、サイドストーリーという解釈で良いのでしょうか。 それともメインストーリーに絡んでくるのでしょうかね。 >で、次の「第2部」では、あの好漢アレクセイが、政治運動に走り、何と皇帝暗殺未遂事件を起こす、という驚愕の展開とのこと。 そうだったのですか、もしその作品が書かれていたなら、ドウコク!さんも是非読んでみたかったのではありませんか? それにしても、そのような壮大な構想があったとは全く驚きですね。 一体ドストエフスキーは、その作品で何を描きたかったんでしょうかね。 >あの、神と信仰の塊であった彼が、そこ(皇帝暗殺)に至るまでの道のりを、 >読者を納得させ、「第1部」なみに飽きさせずに描いたならば、それは真の芸術作品の誕生だったと思います。 本当に描きたかったのは、その第二部だったのかもしれませんね。 もしそれが物されていたなら、世界の文壇の歴史も変わっていたかもしれないかと思うと、残念ですね。 ひょっとすると『カラマーゾフの兄弟』以上に親しまれる大作となった可能性もあるわけですから。 >とはいえ、やはり解説にもあったのですが、「本作はこれで充分に完結している。」という意見にも、賛成です。 であるのなら、一応納得は出来ますね。 続編を読めないのは残念ですが、それだけ完成度の高い名作であるのは間違いなさそうです。 ではまた ^^ |
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【3446】 |
メルカトル (2010年11月20日 23時06分) |
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これは 【3444】 に対する返信です。 | |||
ゴールデンゼウスさん、こんばんは。 >なるほどね、でも大半の原因はストレスのようですね。 ストレスは一見大したことないように思えますが、それが原因で胃に穴が開くこともありますから、バカにできないですね。 そうですね、ストレスが怖いのは、自覚していなくても確実に精神や身体を蝕むところだと思います。 それが様々な病気を引き起こす原因ともなりますので、ストレスを発散するのも時には必要でしょうね。 >なるほそ、対処法を知っているのといないのとでは、大違いですね。 もしそういった症状に遭遇したら、まず本人にどんな自覚症状があるかをよく聞いてみるのが良いと思います。 頭や手足が痺れるのであれば、過呼吸の可能性が高いですので、袋を口元に当てて患者の呼気を吸わせる事によって、大事に至らずに済むケースも多いですから、念のため知っておくだけでも役に立つと思います。 >やはり作家と編集者は、いわば二人三脚のようなものですから、編集者も新人だった作家が、やがて大御所になればそれはそれで嬉しいでしょうしね。 それこそ編集者冥利に尽きるというものでしょう。 新人作家が一人前になるのは、とても難しいものでしょうから、その意味でも編集者の力は大きいと思いますね。 結構気を使う仕事かもしれませんね。 >内容的には迷走してきたということでしょうか? 本日読み終わりましたが、前作『虫とりのうた』同様、ホラーだかミステリだか判然としないまま、ストーリーは進行していきます。 決して迷走しているわけではありません。 読み終えて分かりましたが、非常によく練られた物語だと感じました。 中盤まではどう考えてもホラー一辺倒としか思えませんが、それ以降、赤い蟷螂の正体や過去の呪いなどを調査していくに従って、ミステリ色が濃くなっていきます。 結局最後には全ての謎が解明されて、スッキリとした結末に収束されます。 ただし、肝心の赤い蟷螂の正体にはやや拍子抜けの感は否めませんでしたが。 しかし、全体としては十分楽しめましたし、ホラーとしてのパートも本格的なものですので、ホラー、ミステリ、どちらのファンも満足のいく出来だと思いますよ。 ではまた ^^ |
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【3445】 |
ドウコク! (2010年11月20日 22時33分) |
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これは 【3443】 に対する返信です。 | |||
メルカトルさん、こんばんは。 >かなり権威は落ちている気がしますが。 でも、「このミス」、宣伝にはまだ有効みたいですね。 文庫本の帯なんかには、「20★★年 第○位」などと付いているのを、よく見かけます。 それを見て、つい買う人も多いのでは? >東野圭吾氏のようなネームバリューがないですからね。 なるほど、言われてみれば、そうかも。 「容疑者Xの献身 〜原作 ミステリ界の旗手 東野圭吾」なら、かなりの人が「おお?」と興味を持ちそうですが、 「隻眼の少女 〜原作 奇才 麻耶雄嵩」では、ほとんどの人がそれだけでは、食いつきそうにないですね……。 「レイクサイド」なんか、東野氏の名前だけで映画化されたような気がします。 >事故を起こしたバスの運転手の妻と平介のやりとり 確かに、「秘密」の原作では、これは無かったと思います。 息子とのやりとりは、ありますが。 ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」、つづき。 >登場人物は限られているようなので、煩雑さは感じられない気はしますね。 煩雑さの印象はあまり無いですが、登場人物自体は、結構いますよ。 私が省いただけです。(忘れた、というのもあるけど。) 特に、主人公の三男アレクセイ関係で。 ←ここで、彼の好人物ぶりが強調される。 さて、本作、解説によると、実は「第1部」に当たる予定だったそうです。(これは、作者の書簡などから、推察される。) で、次の「第2部」では、あの好漢アレクセイが、政治運動に走り、何と皇帝暗殺未遂事件を起こす、という驚愕の展開とのこと。 ド迫力でボリューム満点の本作も、それに向けての伏線だったというわけです。 残念ながら、この構想は、作者の死によって、実現することはありませんでした。 あの、神と信仰の塊であった彼が、そこ(皇帝暗殺)に至るまでの道のりを、 読者を納得させ、「第1部」なみに飽きさせずに描いたならば、それは真の芸術作品の誕生だったと思います。 とはいえ、やはり解説にもあったのですが、「本作はこれで充分に完結している。」という意見にも、賛成です。 |
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【3444】 |
ゴールデンゼウス (2010年11月19日 23時29分) |
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これは 【3442】 に対する返信です。 | |||
メルカトルさん、こんばんは。 >パニック障害を起こす要因は、千差万別ではないかと思います。 >単なるストレスなどもそうでしょうし、原因不明の体調不良とか、仕事上のトラブルとか、家族間の軋轢、人間関係、急激な飲酒など、様々な因子が考えられると思いますね。 > なるほどね、でも大半の原因はストレスのようですね。 ストレスは一見大したことないように思えますが、それが原因で胃に穴が開くこともありますから、バカにできないですね。 >そうすれば、救急車など大事にならずに済む可能性が極めて高いですので、覚えておいて損はないと思います。 >袋はどんなものでも良いです、例えばコンビニのレジ袋なんかで十分です。 なるほそ、対処法を知っているのといないのとでは、大違いですね。 >そんな編集者に叱咤激励を受けながらも、プロの作家として上手く育たない人も多いかと思いますね。 やはり作家と編集者は、いわば二人三脚のようなものですから、編集者も新人だった作家が、やがて大御所になればそれはそれで嬉しいでしょうしね。 >さて『赤い蟷螂』ですが、途中までは『リング』にそっくりですが、やはり中盤辺りから話が込み入ってきて、ホラーだかミステリだか判別不可能な展開になってきました。 >しかしこの人の文章は、私にとってはリーダビリティに優れていて、結構複雑な構造を、煩雑さを感じさせずに読み進められます。 内容的には迷走してきたということでしょうか? でも読んでいて、それほど苦痛を感じないのであれば、よいのかもしれませんね。 Z |
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【3443】 |
メルカトル (2010年11月19日 23時18分) |
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これは 【3441】 に対する返信です。 | |||
ドウコク!さん、こんばんは。 >だから、「1位の作品」と言われても、最初から全くあてにしてませんでしたが、まあ、そんなのがあってもいいかも。 「このミス」は歴史が古いですから、それなりに権威を持ったベストものだと勘違いされている方も多いと思います。 実際年末の書店では、「このミス」のベスト10の作品を並べるのが恒例になっているようですし。 ただ、単行本が多いので、それだけで購入に踏み切るのはそれなりに勇気がいるでしょうね。 まあ、広義のミステリ・ベストだと思って大目に見てあげましょう。 かなり権威は落ちている気がしますが。 >ところで、「隻眼の少女」、売れているらしいとは言え、やはり映画化は難しいでしょうね……。 東野圭吾氏のようなネームバリューがないですからね。 その点も、意外と重要なポイントとなると思います。 映像化に関しては、様々な問題がありそうですね、私も難しいと考えます。 もし映画化されるとすれば、どうしてもみかげのキャラに頼らざるを得ない状況になる気がします。 そうなると、本来のミステリならではの繊細さが損なわれてしまう結果になりかねないと思いますね。 >おそらく、原作に無いエピソードも交えているのでしょう。 そうかも知れませんね。 平介が担任の先生といい雰囲気になって、それを見た藻奈美が嫉妬するとか。 事故を起こしたバスの運転手の妻と平介のやりとりなどは、原作にはないシーンかなと思いながら見ています。 >神や信仰についての深い記述がありますので、そういうのを受け入れられる土壌の地域では、芸術でしょう。 なるほど、この小説は、そういった信仰に対する記述もかなり含まれているのですね。 その意味では高尚とも言えるかも知れませんね。 だからこその文学作品なのでしょうけど。 >何だかんだ色々なエピソードも、結局はそんな彼の人望を、引き立てるような読後感となります。 「こいつ、エエ奴やな。」と。 登場人物は限られているようなので、煩雑さは感じられない気はしますね。 ドウコク!さんの書評から、一本筋の通った、立派な作品だと感じました。 ではまた ^^ |
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【3442】 |
メルカトル (2010年11月19日 23時06分) |
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これは 【3439】 に対する返信です。 | |||
ゴールデンゼウスさん、こんばんは。 >これは原因がハッキリしているのでしょうか? パニック障害を起こす要因は、千差万別ではないかと思います。 単なるストレスなどもそうでしょうし、原因不明の体調不良とか、仕事上のトラブルとか、家族間の軋轢、人間関係、急激な飲酒など、様々な因子が考えられると思いますね。 それらの要因をきっかけに、精神的に追いつめられ、自分でもどうしてよいのか分からない精神状態に陥って、発症するケースがほとんどではないでしょうか。 ですから、いついかなる時にも起こり得る障害だと思います。 一度発症すると、二度三度と起こる可能性を持った、再現性のある神経系の病気と考えられます。 >覚えておいて何かの際は参考にさせてもらいます。 自分では決してそんな病気には罹らないという自信があっても、周囲の人皆が皆そうとは限りませんので、もしそういった症状で困っている人がいたら、応急処置として施してあげてください。 そうすれば、救急車など大事にならずに済む可能性が極めて高いですので、覚えておいて損はないと思います。 袋はどんなものでも良いです、例えばコンビニのレジ袋なんかで十分です。 >確かにそういう人多いですね。 出版社もどんどん新人を発掘しなくてはなりませんから、その辺は作家の担当となった出版社の社員も大変でしょうね。 作家の苦労は勿論分からないでもないですが、担当の編集者も気苦労が多いでしょうね。 締め切りに間に合うように、時には編集者の意見を取り入れてくれるように気を使う作家ばかりとは思えませんし。 そんな編集者に叱咤激励を受けながらも、プロの作家として上手く育たない人も多いかと思いますね。 >作家は誰かの二番煎じではイヤだという人もいれば、そんなのは関係なくアレンジする人もいますからね。 まあ、プロットやストーリーが似ているとしても、その人なりのオリジナリティを読者が感じ取れれば、問題ないと思いますけど。 さて『赤い蟷螂』ですが、途中までは『リング』にそっくりですが、やはり中盤辺りから話が込み入ってきて、ホラーだかミステリだか判別不可能な展開になってきました。 しかしこの人の文章は、私にとってはリーダビリティに優れていて、結構複雑な構造を、煩雑さを感じさせずに読み進められます。 「赤い蟷螂」に関しても徐々に秘密が明かされますが、そんな事で人が自殺までするか?という疑問が涌いてきてしまいます。 もう一捻りあるかもしれませんけどね。 ではまた ^^ |
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【3441】 |
ドウコク! (2010年11月19日 22時26分) |
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これは 【3440】 に対する返信です。 | |||
メルカトルさん、こんばんは。 >ホラーやSF、エンターテインメントまでその範疇に収まってきている傾向にあるみたいです。 私が「このミス」の存在を本格的に知ったときには、もう既にそんな感じでしたね。 だから、「1位の作品」と言われても、最初から全くあてにしてませんでしたが、まあ、そんなのがあってもいいかも。 >一度、戦後日本の本格ミステリベスト100、みたいな企画本が出ると面白いですね。 これは凄く面白そうな企画ですね。 これについては、日を改めて、レスしたいと思います。 >とにかく売れることは良いことですが、二ヶ月足らずでメーカー品切れするとは、文芸春秋も麻耶氏を甘く見すぎましたね。 うふふ、私も麻耶氏も文藝春秋も、まさに嬉しい悲鳴ですね。 ところで、「隻眼の少女」、売れているらしいとは言え、やはり映画化は難しいでしょうね……。 >まだまだのようですよ、年内には終わると思いますけどね。 「秘密」、えらいゆっくりしたテンポで放映されているのですね。 もう終わったかと思っていました。 おそらく、原作に無いエピソードも交えているのでしょう。 ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」、つづき。 >どうやら本作は私の想像をはるかに越えた、一種の芸術のようにすら思えます。 多分、そう言っていいと思います。 ただし、条件付きで。 その条件とは、(キリスト教に限らず)宗教が深く根付いている地域で、です。 神や信仰についての深い記述がありますので、そういうのを受け入れられる土壌の地域では、芸術でしょう。 でも、日本のように、1週間のうちに、クリスマス(キリスト教)→除夜の鐘(仏教)→初詣(神道)を行うところでは、 なかなか真の評価はされないような気がします。 私のように、ミステリ的な部分に目が奪われてしまうような。 ところで本作、主人公は、善良で信仰心の篤い三男アレクセイです。 何だかんだ色々なエピソードも、結局はそんな彼の人望を、引き立てるような読後感となります。 「こいつ、エエ奴やな。」と。 ところが……、なんですよ。 これは明日に。 |
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【3440】 |
メルカトル (2010年11月18日 23時42分) |
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これは 【3437】 に対する返信です。 | |||
ドウコク!さん、こんばんは。 >ええ、私も「隻眼の少女」を評価していますが、ふふ、メルカトルさんこそ大変な評価じゃないですか。 麻耶雄嵩氏の作品だという点で、どうしても評価が甘くなっている傾向はあるかもしれませんけれど。 しかし、客観的にみても傑作だと思いますよ。 >「容疑者X〜」には、他に注目される部分があると思うので。 「このミス」はそんな点が重要でしょうし。 「このミス」の場合は、発刊当初は本当にミステリらしい作品ばかりラインアップしていたように思いますが、いつの頃からか基準がずれてしまったようですね。 ホラーやSF、エンターテインメントまでその範疇に収まってきている傾向にあるみたいです。 ですからここ何年かは、購入していませんし、順位もほとんど気にしなくなりました。 自分があまり新作を読まなくなった、というのも大きな理由ではありますが。 >でも、「本格ミステリ ベスト10」なら、(年度が違うので、例えば10年区切りなどで)負けると、黙ってはいませんよ。(笑) 一度、戦後日本の本格ミステリベスト100、みたいな企画本が出ると面白いですね。 広く読者に呼びかけて、選出する方式で。 一部の評論家や、読書の達人ばかりでなく、一般の読者に募って決定し公平な立場で、真の日本を代表するミステリを大々的に発表する、みたいな。 >それなら、多部未華子さんにぜひ「不整合を見つけ」、「真実を見抜き」、「静馬を罵倒する」シーンを演じてもらいたいものです。 出来れば、映画で彼女の勇姿を見てみたいものですね。 私が製作者なら、みかげは多部未華子を持ってくると思います。 ただ彼女も、もう21歳なので、もう少し若い女優の方が適役かもしれませんが、そうなると私にはもうお手上げですね。 >なお、あの表紙もイイですね。 とても素晴らしい表装だと思います。 いわゆるジャケ買いした人も少なくないでしょうね。 とにかく売れることは良いことですが、二ヶ月足らずでメーカー品切れするとは、文芸春秋も麻耶氏を甘く見すぎましたね。 >ところで、「秘密」の方は、もう終わった頃でしょうか。 まだまだのようですよ、年内には終わると思いますけどね。 現在、藻奈美が藻奈美として生きていく決心をし始める辺りです。 それを知った平介は、藻奈美に妻として接して欲しいと願い、葛藤する、みたいな展開になっています。 やはりドラマとしては、日常生活の比重が高く、やや平坦な印象を受けるのは少し残念です。 >なるほど。 でも残念ながら、そう言われても、ピンとこないです。 そうですか、やはり『虚無への供物』とは全くの別物と考えたほうが良さそうですね。 それがはっきりして、胸のつかえが取れた感じです。 >まあ、本作、ミステリの要素もありますが、基本は人間の業の深さや、神と信仰などがテーマの文学作品です。 なるほど、ミステリ的な体裁を採りながらも、立ち位置としては奥の深い人間を描いた文学作品なのですね。 どうやら本作は私の想像をはるかに越えた、一種の芸術のようにすら思えます。 それでいて、読者の興味を最後まで逸らさない、素晴らしい文学のようで、やはり名作と呼ばれるべき作品であるのは間違いないようですね。 世界的に有名でしょうし、何ヶ国で翻訳されたのかは知りませんが、それもかなり多くの言語で読まれ続けているんでしょうね。 >最後の下巻で、法廷シーンと、イワンと犯人が対決するシーンが同時進行するところが、本当に面白かったです。 まさに読書の醍醐味ですね。 これ程の大作を最後まで飽きさせずに読ませる、稀有な作品だと感じました。 ではまた ^^ |
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