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【7154】 | RE:異邦人 ドウコク (2013年05月25日 22時52分) |
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メルカトルさん、こんばんは。 >デビュー当初は、最年少で乱歩賞を受賞したこともあって、本格物を続けざまに書いていた時期が結構長かったと思います。 おお、やはり最初から才能を持っていて注目される人だったのですね。 今はその頃とは作品傾向が違うのでしょうけど、もともと売れる要素はあった気がします。 >そうですね、タイトルを見てもピンと来るものは全くありませんでした。 (読書幅が偏っているから)我々が知らないだけで、実はかなり有名な人なのかも知れません。 売れ行きはどうなのでしょう。 まあ、売れているのでしょうね。 いくら作品の刊行ペースが早いといっても、売れない本がたくさん置かれることはないでしょうから。 さて、カミュ「異邦人」。 >カフカも有名ですね、『変身』は内容とか全然知りませんが、タイトルだけは聞いたことがあります。 「変身」、主人公ザムザが朝起きてみると、なぜか巨大な毒虫に変身していた、というもの。 で、怪我をするのですが、手足がないため消毒などの応急処置が自分で出来ず、傷口がどんどん悪化していく、 というような話だったと思います。 確か、ナチス・ドイツ時代の人々の自分ではどうしようもできない閉塞感を表現、などと解説に書いてあったような。 (うろ覚えです。) >どちらかと言うと流されるタイプですし、主体性があまりないですからね。 私もこの「異邦人」と、あと夏目漱石の 「則天去私」(=簡単に言うと、なすがまま。 本当は、利己的な私心を捨て去って自然な生き方をする、のようですけど。) なんかの影響もあり、自ら動くというよりも流れに身をまかせて楽に、という感じが強かったように思います。 今になって振り返ると、ですが。 ま、それはそれで一つの生き方でしょうけど、 自分の場合、「楽に」が強調され努力の部分が欠けていたのが、反省点。 |
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【7155】 |
メルカトル (2013年05月25日 23時37分) |
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これは 【7154】 に対する返信です。 | |||
ドウコクさん、こんばんは。 >今はその頃とは作品傾向が違うのでしょうけど、もともと売れる要素はあった気がします。 でもね、デビュー当時は地味な作風だったですよ。 よく言えば端正な本格推理って感じでしょうが、派手さがないですし、ドラマチックな展開もあまり見られないので、もしそのままの路線を行っていたら、ここまで売れっ子にはならなかったでしょうね。 ただ、実力はやはりもともと備えていたんでしょう。 幼虫から蛹、蛹から美しい蝶へ変身していった、まさに絵に描いたような見事な例だったと思います。 >(読書幅が偏っているから)我々が知らないだけで、実はかなり有名な人なのかも知れません。 そうですね、相当な有名人であるの間違いないと思います。 誰もが知っている、という訳にはいかないでしょうが、時代小説を読む人は勿論、一般の読者でも結構知っている人は多いんじゃないですかね 知名度はかなり高いと思いますね。 >まあ、売れているのでしょうね。 それはちょっと分かりませんが、少なくともミステリの人気作家並みには売れているでしょう。 或いは彼らを上回っているかもしれませんね。 >「変身」、主人公ザムザが朝起きてみると、なぜか巨大な毒虫に変身していた、というもの。 ほお、なんだかよくありがちな展開ですねえ。 しかし、それじゃあまるでSFかホラーみたいではないですか。 私もそういったストーリーは決して嫌いではありませんが。 >確か、ナチス・ドイツ時代の人々の自分ではどうしようもできない閉塞感を表現、などと解説に書いてあったような。 なるほど、そうですか。 そうした時代背景を揶揄しているのは理解できますが、ちょっと設定がぶっ飛び過ぎじゃないでしょうかね。 って言うか、そこまでがんじがらめに縛られていたという訳でしょうね。 確かに個人の力では、何ともしがたい現実が目の前に立ちはだかっていたのは間違いないと思いますが。 >「則天去私」(=簡単に言うと、なすがまま。 本当は、利己的な私心を捨て去って自然な生き方をする、のようですけど。) >なんかの影響もあり、自ら動くというよりも流れに身をまかせて楽に、という感じが強かったように思います。 私の場合は、影響を受けたというより、もともとそうした生き方をしていたので、共感したのが正直なところです。 何かの目標が見つからないと、つい怠けてしまう性格ですからね。 だから、逆になるべく己を鼓舞しているようなところもあるわけですが、気付くと楽な方へ流されている感じです。 >自分の場合、「楽に」が強調され努力の部分が欠けていたのが、反省点。 いやー、耳が痛いです。 まさにおっしゃる通りですね、私もいまだにそうですが、同じようなことが言えそうです。 ではまた ^^ |
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