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【7148】 | RE:異邦人 メルカトル (2013年05月24日 00時15分) |
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ドウコクさん、こんばんは。 >東野氏、最初の頃は本格モノも書いていたようですが、そっちに見切りをつけてブレイクしたわけですね。 デビュー当初は、最年少で乱歩賞を受賞したこともあって、本格物を続けざまに書いていた時期が結構長かったと思います。 しかし、思うように売れ行きが伸びず、やはり方向を変換することを迫られたのではないでしょうか。 で、SFの要素を取り入れたり、ミステリよりもドラマ性を優先させたりしたのだと思いますね。 >そこは本人なりの計算というか、売れ線狙いみたいなのがあるのかも。 このままではダメだと感じたのでしょうね。 だから、本格物ばかり書いていてはいけないと悟り、様々なジャンルのミステリを書くようになったのだと思います。 ただ、必ずしもヒット狙いばかりだったのではない気はしますけどね。 >代表作が分からない点は、私も同じです。 何点か書名を見ましたが、有名なドラマ化作品とか無いようですし。 そうですね、タイトルを見てもピンと来るものは全くありませんでした。 ドラマ化とかもされているのかもしれませんが、あまり有名ではないみたいですね。 >あれはいかにも何かを暗示していそうなのが分かるのですが、シュール過ぎて付いていけない。(笑) カフカも有名ですね、『変身』は内容とか全然知りませんが、タイトルだけは聞いたことがあります。 やはり同系統の、不条理を描いた作品なのでしょうか。 >映画もあったのですね。 確か、マルチェロ・マストロヤンニが演じていたと記憶しています。 勿論、TVで観たんですが、雰囲気はそこそこ出ていたと思います。ですがやはり原作のあの何とも言えない感触は、伝わり切れない気がしましたね。 >刑務所の場面が、映像では難しい気がします。 内心の描写が多いので。 そうですね、心理描写の伝わりにくい部分は、ナレーションで補っていたのではなかったですかね。 でないと、見ている者に何を訴えているのか、理解できないでしょうから。 >何をするにしても自分なりに理由を見出して、行動していたように思います。 多くの人がそうじゃないでしょうか。 自ら行動を起こす場合、何らかの理由付けが必要になってくるのが、人間の自然な心理だと思います。 何の目的意識もなく行動するのは、そうは出来ることではない気がします。 >それが、ムルソーの場合、特に理由も無く脱力するような行動指針。 だから、彼はいわゆる虚無主義者なのではないかと思います。 無論、自ら意識してそうしているわけではないでしょうが、あまり深く考えることなく行動してしまう、という。 そういう人もいるのだと、また、自分もそうした人間の仲間なんじゃないかと思うことがあります。 どちらかと言うと流されるタイプですし、主体性があまりないですからね。 しかも他人への依頼心も強いですから、どうしようもないです、いわゆるダメ人間ですわ。 なるべくそう思わないようにしているんですが、どうしても自分を貫けないというか、意志が弱いというか。 そんな自分に嫌気がさして、何とかしなければと思ったりもするんですけどね、なかなか難しいですね。 ではまた ^^ |
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【7154】 |
ドウコク (2013年05月25日 22時52分) |
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これは 【7148】 に対する返信です。 | |||
メルカトルさん、こんばんは。 >デビュー当初は、最年少で乱歩賞を受賞したこともあって、本格物を続けざまに書いていた時期が結構長かったと思います。 おお、やはり最初から才能を持っていて注目される人だったのですね。 今はその頃とは作品傾向が違うのでしょうけど、もともと売れる要素はあった気がします。 >そうですね、タイトルを見てもピンと来るものは全くありませんでした。 (読書幅が偏っているから)我々が知らないだけで、実はかなり有名な人なのかも知れません。 売れ行きはどうなのでしょう。 まあ、売れているのでしょうね。 いくら作品の刊行ペースが早いといっても、売れない本がたくさん置かれることはないでしょうから。 さて、カミュ「異邦人」。 >カフカも有名ですね、『変身』は内容とか全然知りませんが、タイトルだけは聞いたことがあります。 「変身」、主人公ザムザが朝起きてみると、なぜか巨大な毒虫に変身していた、というもの。 で、怪我をするのですが、手足がないため消毒などの応急処置が自分で出来ず、傷口がどんどん悪化していく、 というような話だったと思います。 確か、ナチス・ドイツ時代の人々の自分ではどうしようもできない閉塞感を表現、などと解説に書いてあったような。 (うろ覚えです。) >どちらかと言うと流されるタイプですし、主体性があまりないですからね。 私もこの「異邦人」と、あと夏目漱石の 「則天去私」(=簡単に言うと、なすがまま。 本当は、利己的な私心を捨て去って自然な生き方をする、のようですけど。) なんかの影響もあり、自ら動くというよりも流れに身をまかせて楽に、という感じが強かったように思います。 今になって振り返ると、ですが。 ま、それはそれで一つの生き方でしょうけど、 自分の場合、「楽に」が強調され努力の部分が欠けていたのが、反省点。 |
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