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【5661】 | RE:【黒猫倶楽部】〜ミステリを語りません メルカトル (2012年02月09日 23時32分) |
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脂雛さん、こんばんは。 > すみません、張り逃げするつもりはなかったんですが、寝てしまいまして。 そうでしたか、別に貼り付けるだけでも全然構わないですが。 それにしても随分、幻想小説に造詣がおありのようですね、なんだかタイトルが並んでいるだけで格調の高さが窺える気がします。 実際読んでみないと分からないんでしょうけど、ミステリに比べると、格式の高さの違いを感じます。 > たとえば、チェスタートンの諸作は、ほとんど幻想文学であり、推理小説でもある、と思います。 チェスタートンも読まれておられるのですね。 私は『ブラウン神父の童心』は読みましたが、残念ながら一文一文が長すぎるのと、翻訳の小難しさが気になって、まともに評価できるほど読みきれませんでした。 正直、私は幻想文学とは思いませんでした。 カテゴリーとしては間違いなくミステリだと思います。 ただ、幻想文学としての側面を感じ取る事ができなかっただけ、という可能性も捨て切れませんけどね。 > 日本だと、綾辻さんのは、幻想文学を狙ってるのが…「夢越亭」でしたか?他にもあったように思います。 『霧越邸殺人事件』ですね、うーむ、確かに本作は本格ミステリとは言い切れない面もあるかもしれませんね。 綾辻氏の場合、本格ミステリとホラーの二つの顔を持つ作家ですので、そのホラーはおっしゃるように幻想文学に繋がる部分が大きい気もします。 他の作家と違って、ホラーといっても単なるホラーに終わらない幻想味を帯びた作風を持っていると思います。 その辺りがミステリファンばかりでなく、ホラー好きにも受けている要因なのではないかと。 特にその特徴が顕著に表れているのが『人形館の殺人』『暗黒館の殺人』『フリークス』「囁きシリーズ」『眼球奇譚』などだと思います。 >絶版ですが『不死の怪物』がそれです。化けもん小説かと思いきや、論理で収束させてしまいっぷりに意表を突かれました。オススメです。 絶版なのは残念ですが、読んでみたい気もしますね。 怪物が出てきて、それを論理で片付けてしまう大技が炸裂するわけですか。 日本で言えば、ミステリ界の旗手、島田荘司氏の作品に類似しているのかもしれませんね。 私のベスト・ミステリである『占星術殺人事件』や『暗闇坂の人喰いの木』『水晶のピラミッド』など、名探偵御手洗潔が活躍する諸作品は、ご紹介いただいた作品と相通ずるものがあるのではないでしょうか。 他には例えば、泡坂妻夫氏、竹本健治氏、京極夏彦氏、乙一氏などがミステリ作家としては、幻想的な作風で知られていますね。 > みなさんは、怪奇小説や、怪談(子供の頃は、特に男の子はたいてい好きですよね)なんかは卒業されてしまったのでしょうか。 私の場合は、小学生時代に読んだ江戸川乱歩の「怪人二十面相シリーズ」がきっかけでミステリにのめり込むようになったという、ごく一般的な足跡となるわけです。 言ってみれば、そこが分かれ目だったのでしょうね。 怪奇小説に向かうのか、ミステリに向かうのかというね。 私の場合は、その後中学生になってから横溝正史や高木彬光などの影響で、本格的にミステリの世界に入り込んでいく事になるわけです。 それ以来、ほぼミステリ一本槍で、他に目を向ける暇がなかったという事になりますかね。 たまにはホラーやエンターテインメントを読みますが、やはり本線は今でもミステリです。 ではまた ^^ |
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【5667】 |
脂雛 (2012年02月10日 00時33分) |
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これは 【5661】 に対する返信です。 | |||
メルカトルさん、こんばんわ 創元社のチェスタートンは訳が古くて、なおかつ哲学者みたいな訳者なんで、読みにくいですねえ。読み切ると面白くても(これはチェスタートンが偉いだけ)、読む努力が必要です。でも、他の出版社から、南條竹則や倉阪鬼一郎、西崎憲という人たちの訳で、いろいろ読みやすい翻訳で出ています。チェスタートンは、偉大な推理作家であり、幻想文学者でもあったという、希有な人でしたね。 「童心」は一番傑作揃いな集なので、新しい翻訳で出て欲しいですね。「秘密の庭」「三つの凶器」が好きです。 「不死の怪物」絶版と言っても、BOOK OFFとかで105円コーナーに並んでいそうですが。 |
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