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【3445】 | RE:カラマーゾフの兄弟 ドウコク! (2010年11月20日 22時33分) |
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メルカトルさん、こんばんは。 >かなり権威は落ちている気がしますが。 でも、「このミス」、宣伝にはまだ有効みたいですね。 文庫本の帯なんかには、「20★★年 第○位」などと付いているのを、よく見かけます。 それを見て、つい買う人も多いのでは? >東野圭吾氏のようなネームバリューがないですからね。 なるほど、言われてみれば、そうかも。 「容疑者Xの献身 〜原作 ミステリ界の旗手 東野圭吾」なら、かなりの人が「おお?」と興味を持ちそうですが、 「隻眼の少女 〜原作 奇才 麻耶雄嵩」では、ほとんどの人がそれだけでは、食いつきそうにないですね……。 「レイクサイド」なんか、東野氏の名前だけで映画化されたような気がします。 >事故を起こしたバスの運転手の妻と平介のやりとり 確かに、「秘密」の原作では、これは無かったと思います。 息子とのやりとりは、ありますが。 ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」、つづき。 >登場人物は限られているようなので、煩雑さは感じられない気はしますね。 煩雑さの印象はあまり無いですが、登場人物自体は、結構いますよ。 私が省いただけです。(忘れた、というのもあるけど。) 特に、主人公の三男アレクセイ関係で。 ←ここで、彼の好人物ぶりが強調される。 さて、本作、解説によると、実は「第1部」に当たる予定だったそうです。(これは、作者の書簡などから、推察される。) で、次の「第2部」では、あの好漢アレクセイが、政治運動に走り、何と皇帝暗殺未遂事件を起こす、という驚愕の展開とのこと。 ド迫力でボリューム満点の本作も、それに向けての伏線だったというわけです。 残念ながら、この構想は、作者の死によって、実現することはありませんでした。 あの、神と信仰の塊であった彼が、そこ(皇帝暗殺)に至るまでの道のりを、 読者を納得させ、「第1部」なみに飽きさせずに描いたならば、それは真の芸術作品の誕生だったと思います。 とはいえ、やはり解説にもあったのですが、「本作はこれで充分に完結している。」という意見にも、賛成です。 |
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【3447】 |
メルカトル (2010年11月20日 23時22分) |
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これは 【3445】 に対する返信です。 | |||
ドウコク!さん、こんばんは。 >文庫本の帯なんかには、「20★★年 第○位」などと付いているのを、よく見かけます。 それを見て、つい買う人も多いのでは? やはり歴史の古さと、ミステリファンならば誰でも知っているという利点を活かしての宣伝効果は期待できるでしょうね。 しかし、第1位と帯に謳ってあったから、作品が第1位かと思って買ったら、作家別投票数が第1位だったというオチもありますので、要注意です。 >「隻眼の少女 〜原作 奇才 麻耶雄嵩」では、ほとんどの人がそれだけでは、食いつきそうにないですね……。 一部の熱烈なファン以外の一般読者にとっては?な感じかもしれませんね。 しかし、本作色々調べてみると、何年か前から刊行されるとの噂ばかりが先行していて、なかなか発売に至らなかったらしいですよ。 だから待ちに待ったコアなファンが本書に殺到しての、今回の品切れ騒動に至ったみたいですね。 >確かに、「秘密」の原作では、これは無かったと思います。 息子とのやりとりは、ありますが。 やはりそうですか、ちなみにドラマでは運転手の子供は少女になっています。 前回丁度そのシーンが放映されました。 運転手の妻が急死し、以前から知り合っていたその少女を家に招き、その際少女から運転手の形見の懐中時計を手渡される、といった場面が挿入されていましたね。 >特に、主人公の三男アレクセイ関係で。 ←ここで、彼の好人物ぶりが強調される。 それはアレクセイの人物像を物語るような、サイドストーリーという解釈で良いのでしょうか。 それともメインストーリーに絡んでくるのでしょうかね。 >で、次の「第2部」では、あの好漢アレクセイが、政治運動に走り、何と皇帝暗殺未遂事件を起こす、という驚愕の展開とのこと。 そうだったのですか、もしその作品が書かれていたなら、ドウコク!さんも是非読んでみたかったのではありませんか? それにしても、そのような壮大な構想があったとは全く驚きですね。 一体ドストエフスキーは、その作品で何を描きたかったんでしょうかね。 >あの、神と信仰の塊であった彼が、そこ(皇帝暗殺)に至るまでの道のりを、 >読者を納得させ、「第1部」なみに飽きさせずに描いたならば、それは真の芸術作品の誕生だったと思います。 本当に描きたかったのは、その第二部だったのかもしれませんね。 もしそれが物されていたなら、世界の文壇の歴史も変わっていたかもしれないかと思うと、残念ですね。 ひょっとすると『カラマーゾフの兄弟』以上に親しまれる大作となった可能性もあるわけですから。 >とはいえ、やはり解説にもあったのですが、「本作はこれで充分に完結している。」という意見にも、賛成です。 であるのなら、一応納得は出来ますね。 続編を読めないのは残念ですが、それだけ完成度の高い名作であるのは間違いなさそうです。 ではまた ^^ |
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