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【3437】 | RE:カラマーゾフの兄弟 ドウコク! (2010年11月18日 22時38分) |
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メルカトルさん、こんばんは。 >あの『容疑者Xの献身』の上を行く作品と断言されるとは、やはり本作を相当評価されているんですね。 >久しぶりの麻耶氏の新作という点を差し引いても、私は「本格ミステリベスト10」の第一位になってもおかしくはないと思っています。 ええ、私も「隻眼の少女」を評価していますが、ふふ、メルカトルさんこそ大変な評価じゃないですか。 まあ、「このミス」で、「隻眼〜」が「容疑者X〜」に負けても、文句は言いません。 「容疑者X〜」には、他に注目される部分があると思うので。 「このミス」はそんな点が重要でしょうし。 でも、「本格ミステリ ベスト10」なら、(年度が違うので、例えば10年区切りなどで)負けると、黙ってはいませんよ。(笑) >『鹿男あをによし』というドラマを見ましたが、彼女の眼光の鋭さは、他の若手女優にはちょっと真似できないものを感じました。 なるほど、静止画像だけでは分からない部分もあるのですね。 それなら、多部未華子さんにぜひ「不整合を見つけ」、「真実を見抜き」、「静馬を罵倒する」シーンを演じてもらいたいものです。 なお、あの表紙もイイですね。 ところで、「秘密」の方は、もう終わった頃でしょうか。 ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」、つづき。 >私の記憶では、『カラマーゾフの兄弟』の三兄弟を『虚無への供物』でなぞらえたみたいな記事を読んだ記憶があるのです。 なるほど。 でも残念ながら、そう言われても、ピンとこないです。 「カラマーゾフ」の場合は、次男が探偵役でしたし。 更に、実はもう一人、ヒョードル(父)の私生児も登場します。=三兄弟の異母弟・スメルジャコフ >いやー、無知とは誠に罪ですね。 いえ、別に気にすることはないのでは。 本作、有名な割りには、日本ではあまり読まれていないと思いますので。 まあ、本作、ミステリの要素もありますが、基本は人間の業の深さや、神と信仰などがテーマの文学作品です。 その意味では、次男イワン(無神論者)と三男アレクセイ(聖職者)とのやり取りも興味深かった、と思います。(詳細は忘れていますが) ただ、やはり、父殺しの嫌疑をかけられた長男ドミートリイの逃亡の場面から、がぜん話がダイナミックに動き始め、 最後の下巻で、法廷シーンと、イワンと犯人が対決するシーンが同時進行するところが、本当に面白かったです。 そこはミステリ的な要素が、一役買っていると思いますね。 |
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【3440】 |
メルカトル (2010年11月18日 23時42分) |
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これは 【3437】 に対する返信です。 | |||
ドウコク!さん、こんばんは。 >ええ、私も「隻眼の少女」を評価していますが、ふふ、メルカトルさんこそ大変な評価じゃないですか。 麻耶雄嵩氏の作品だという点で、どうしても評価が甘くなっている傾向はあるかもしれませんけれど。 しかし、客観的にみても傑作だと思いますよ。 >「容疑者X〜」には、他に注目される部分があると思うので。 「このミス」はそんな点が重要でしょうし。 「このミス」の場合は、発刊当初は本当にミステリらしい作品ばかりラインアップしていたように思いますが、いつの頃からか基準がずれてしまったようですね。 ホラーやSF、エンターテインメントまでその範疇に収まってきている傾向にあるみたいです。 ですからここ何年かは、購入していませんし、順位もほとんど気にしなくなりました。 自分があまり新作を読まなくなった、というのも大きな理由ではありますが。 >でも、「本格ミステリ ベスト10」なら、(年度が違うので、例えば10年区切りなどで)負けると、黙ってはいませんよ。(笑) 一度、戦後日本の本格ミステリベスト100、みたいな企画本が出ると面白いですね。 広く読者に呼びかけて、選出する方式で。 一部の評論家や、読書の達人ばかりでなく、一般の読者に募って決定し公平な立場で、真の日本を代表するミステリを大々的に発表する、みたいな。 >それなら、多部未華子さんにぜひ「不整合を見つけ」、「真実を見抜き」、「静馬を罵倒する」シーンを演じてもらいたいものです。 出来れば、映画で彼女の勇姿を見てみたいものですね。 私が製作者なら、みかげは多部未華子を持ってくると思います。 ただ彼女も、もう21歳なので、もう少し若い女優の方が適役かもしれませんが、そうなると私にはもうお手上げですね。 >なお、あの表紙もイイですね。 とても素晴らしい表装だと思います。 いわゆるジャケ買いした人も少なくないでしょうね。 とにかく売れることは良いことですが、二ヶ月足らずでメーカー品切れするとは、文芸春秋も麻耶氏を甘く見すぎましたね。 >ところで、「秘密」の方は、もう終わった頃でしょうか。 まだまだのようですよ、年内には終わると思いますけどね。 現在、藻奈美が藻奈美として生きていく決心をし始める辺りです。 それを知った平介は、藻奈美に妻として接して欲しいと願い、葛藤する、みたいな展開になっています。 やはりドラマとしては、日常生活の比重が高く、やや平坦な印象を受けるのは少し残念です。 >なるほど。 でも残念ながら、そう言われても、ピンとこないです。 そうですか、やはり『虚無への供物』とは全くの別物と考えたほうが良さそうですね。 それがはっきりして、胸のつかえが取れた感じです。 >まあ、本作、ミステリの要素もありますが、基本は人間の業の深さや、神と信仰などがテーマの文学作品です。 なるほど、ミステリ的な体裁を採りながらも、立ち位置としては奥の深い人間を描いた文学作品なのですね。 どうやら本作は私の想像をはるかに越えた、一種の芸術のようにすら思えます。 それでいて、読者の興味を最後まで逸らさない、素晴らしい文学のようで、やはり名作と呼ばれるべき作品であるのは間違いないようですね。 世界的に有名でしょうし、何ヶ国で翻訳されたのかは知りませんが、それもかなり多くの言語で読まれ続けているんでしょうね。 >最後の下巻で、法廷シーンと、イワンと犯人が対決するシーンが同時進行するところが、本当に面白かったです。 まさに読書の醍醐味ですね。 これ程の大作を最後まで飽きさせずに読ませる、稀有な作品だと感じました。 ではまた ^^ |
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