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【3223】 | RE:筒井康隆 メルカトル (2010年09月28日 23時52分) |
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ドウコク!さん、こんばんは。 >たはっ、これはまた良いように表現を。 単にあまり読んでいないのが、実状です。 まあしかし、ドウコク!さんの嗅覚が鋭いのは間違いないようですね。 私も以前はその嗅覚に多少の自信があったつもりですが、最近はなかなか・・・。 やはりそれぞれの作家の代表作を読み尽くした感があり、既存のミステリで満足の出来るものを見つけるのは難しくなってきているのでしょうね。 >「ごく普通」、これが本当に氏にとっては、変わり種なのです。 やはりそうですか。 そんなに風変わりな作品を物している作家だったとは、『ロートレック荘事件』を読む限りでは想像できませんでした。 >私は読んだことがないので分かりませんが、メルカトルさんの読んだ中に、「不条理なドタバタ劇」を感じる作品があったのですね。 『世にも奇妙な物語』でドラマ化された作品があります。 短編集『白いメリーさん』に収録されている、『日の出通り商店街いきいきデー』がそれです。 年に一度だけ商店街の誰を殺してもよいという日が設けられており、参加者の凶器はそれぞれの商売道具を使用しなければならない、という決まりごと以外、どんな殺し方をしても自由という特別な日を描いています。 主人公の中華料理店の店主は、中華鍋と包丁を武器に命がけで戦います。 誠にバカバカしい話ですが、これが妙に面白いのです。 不条理とは少し違うかもしれませんが、訳の分からなさと迫力は見事としか言いようがありません。 >でも推測ですが、ラストは違うと思いますよ。 「誘拐横丁」、筒井氏ならではの、ブラック・ユーモアで〆られます。 そうですね、その辺り結末の締め方は中島氏とは異質だと思います。 中島氏の場合はどんな奇想天外な物語であっても、一応まともで納得の行くラストを迎えます。 >ただ、風貌自体は、若い頃の写真を見る限りでも、苦み走ったダンディ、という感じは受けますね。 確かに若い頃は、男前だっただろうなと想像するに十分な風貌ですね。 現在は凄い貫禄で、さぞかし人格者なのだろうと思わせますが。 > ……なぜか、突然、東京と大阪が戦争を始める。 それに巻き込まれた人の、ドタバタぶり。 スケールが大きいですね。 もっとスケールを小さくすれば、それこそ中島らも氏が書きそうなストーリーではありますね。 もう亡くなられたので、新作は読めませんけど。 >●「富豪刑事」(新潮文庫) これは有名ですね、筒井氏の代表作といっても良いのでしょうか。 ただ、金で解決するのは如何なものかとは思いますが、その辺りが逆に筒井氏の本領発揮なわけですね。 ではまた ^^ |
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【3225】 |
ドウコク! (2010年09月29日 22時52分) |
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これは 【3223】 に対する返信です。 | |||
メルカトルさん、こんばんは。 >既存のミステリで満足の出来るものを見つけるのは難しくなってきているのでしょうね。 これはまた、結構、大変な状況ですね。 こうなると、本格的に欧米のモノに手を出さざるを得ないのでは? >(中島らも)『日の出通り商店街いきいきデー』 なかなか、シュールな設定ですね。 何が「いきいきデー」なんだか。(笑) 確かに、筒井康隆作品に似ています。 きっと筒井氏なら、個性的な商店主がたくさん出てきて、主人公は予期しない出来ごとの連続で、泣きそうな状況になると思います。 それにしても、本屋さんなんか、どうやって戦うんだろ? 筒井康隆氏、つづき。 >現在は凄い貫禄で、さぞかし人格者なのだろうと思わせますが。 その外見にふさわしく、知性と教養は素晴らしいと思います。 でも、「人格者」の方はどうでしょうか? 往年は、自作品に批判があると、本を丸ごと一冊使って、反論したりしていました。 これがまた凄い。 もめている内容はよく分からないし、反論自体もかなり難解で高度な理論のため、私にはよく理解できなかったのですが、 ただ、筒井氏は敵対者とみなすと、容赦のない、相手を完膚なきまでに叩きのめすような攻撃をするのだけは、分かりました。 さて、筒井氏、ブラック・ユーモアが得意なのですが、それだけにユーモアの部分を除くと、かなり不気味な作品となります。 ●「お助け」・・・角川文庫(確か)「にぎやかな未来」 ← でも、「日本列島七曲り」がダメなので、これも絶版ぽいですね。 ……途中は、うろ覚え。 多分、「時間を調節できる薬」を発明した男の話でSF。 だが、ラストは、強烈なホラー風味で、今でも鮮明。 デビュー作だったと思う。(そうでなくとも、少なくても氏を世に知らしめた作品、らしい。) ●「母子像」・・・角川と新潮の、両方の文庫に収録されていたと思う。 ……これも同じく、途中は忘れています。 何せ、両作品とも随分と昔に読んだので。 ただ、やはりこれも、ラストだけは強烈で忘れられない。 「哀しみのどん底を突き抜けた恐怖」、という感じ。 |
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