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【2889】 | RE:【黒猫倶楽部】〜ミステリを語りません メルカトル (2010年07月12日 23時19分) |
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ゴールデンゼウスさん、こんばんは。 >そうですね。 今まで知らなかった自分を発見してしまうのかもしれませんね。 何事も経験、とうわけですね。 自分の知らなかった世界に飛び込むのは勇気がいることですが、なぜ今まで試してみなかったのだろう、などと思うケースもありますし。 しかし、ある程度年を重ねると色々なものにトライする思い切りがなくなっていくのが少々残念です。 もっとバイタリティーを持たねばと自分でも思うのですけどね。 >非常にリアルですよ。 ちょっとリアルすぎかも・・というくらいに。 そうですか、ますます気になる作品ですね。 読了された際の感想で、読んでみるかどうか考えてみます。 >めったに褒めないメルカトルさんが合格をだしたのですから、是非読んでみますよ。 えっ、そうですかね。 私が読み終えた小説をあまり褒めない? そうかも知れませんね、どうしてもこれまで読んできた作風の近い傑作と比較してしまうせいでしょうか。 採点が厳しくなってしまうのは、それぞれの作品に過度の期待を掛けるからだと思います。 さて朱川湊人氏の短編集『水銀虫』ですが 『枯葉の日』『しぐれの日』『はだれの日』を読み終えました。 『枯葉の日』 晩秋のある日上野の喫茶店で、山中は所在無げに珈琲をすするようにちびちびと飲んでいた。 そこに謎の女が現れ、山中を誘おうとする。 要するに娼婦の真似事をして生計を立てているのだ。 ところが彼女にはそれ以外にもある思惑を秘めていた・・・。 『しぐれの日』 舞台は三十年ほど前の東京の下町。 ある雨の日、十歳の男の子薫は路地で雨宿りをしていた。 その時、目の前のアパートの2階から自分を呼ぶ声が聞こえ、誘われるままに若い女性の住むアパートに上がりこむ。 彼女は温かい紅茶やクッキーを出してくれ、ポーカーを教えてくれる。 しかも自分の名前が薫だと知るととても嬉しそうにしていた。 そうするうちに、彼女の夫が返ってくるのだが、この夫婦には決して人には言えない秘密を隠し持っていた・・・。 『はだれの日』 物語はあの女を殺したのは間違いなく「僕」です、という取調べでの告白から始まります。 「僕」の姉が飛び降り自殺したのは突然の事だった。 悲嘆にくれる家族、特に母親の落ち込みようは酷かった。 そんな時、さな子という姉の友人が訪ねてきて、母親を慰める。 それ以来、さな子はたびたび家を訪れて、次第に母親と親しくなっていく。 しかし、それこそがその後の悲劇を生む事に・・・。 ほんのさわりだけですが、それぞれのストーリーの一部を紹介させていただきました。 さすがにノスタルジー・ホラーの名手と言われるだけあって、物語に自然に入り込めるような読みやすい文体で読者を独特の世界に引きずりこみます。 しかし、本作は鬱小説と銘打たれているだけあって、後味も良くないし、ひたすらダークな物語が次々と展開されます。 朱川湊人氏は好きな作家の一人ですが、この小説はファン以外はあまりお薦めできません。 あまりに暗い物語に引き込まれるため、自分も鬱になってしまいそうですので。 ではまた ^^ |
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【2891】 |
ゴールデンゼウス (2010年07月12日 23時43分) |
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これは 【2889】 に対する返信です。 | |||
メルカトルさん、こんばんは。 >何事も経験、とうわけですね。 >自分の知らなかった世界に飛び込むのは勇気がいることですが、なぜ今まで試してみなかったのだろう、などと思うケースもありますし。 そうですね。 ある意味単に食わず嫌いということが多く、仕方なしにやってみると、何故もっと早くやらなかったのかと、後悔したりすることありますよね。 >もっとバイタリティーを持たねばと自分でも思うのですけどね。 私はそういうのはほとんど躊躇なくいけるほうなんで、あまり深く考えたことありません。 >読了された際の感想で、読んでみるかどうか考えてみます。 明日には終わりそうです。 感想書きます。 >私が読み終えた小説をあまり褒めない? ええ、あまり褒めないですよ。 フフ 自分ではそうでもないと思っているかもしれませんが、たはりハードルが自然と高くなっているのかも・・・ >さて朱川湊人氏の短編集『水銀虫』ですが タイトルからして、いかにも隠微な雰囲気がありますね。 確かに欝になってしまいそうな気が・・ Z |
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