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【1710】 | RE:【黒猫倶楽部】〜ミステリを語りません メルカトル (2010年02月19日 23時27分) |
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ゴールデンゼウスさん、こんばんは。 >主人公は死んでしまった兄のことを両親がいつも話題にするので、カインコンプレックスといっても、死んだ兄弟に対してです。 なるほど、そうですか。 実は今大石圭氏のホラー小説『アンダー・ユア・ベッド』を読んでいるのですが、本作にも同じように死んだ兄に対するカインコンプレックスが描かれている場面があります。 青春小説とは全く異なるジャンルですが、根底に流れる主人公の置かれているやり場のない感情は共通するものがあるかもしれませんね。 >だから原作を読まないで映画を見ると、子供のときの >甘酸っぱい記憶が呼び覚まされる感じになりますが、本来はもっとヘヴィーな内容ですよ。 だから原作を読んでおく事は大事なんですよね。 映画を観ただけでは決して味わう事のできない、文字だけの世界には、著者の各作品に対する様々な思いを感じ取る事が出来るわけですし、読者に対するメッセージを受け取る事も可能だと思いますし。 >「香菜里屋」シリーズよりかは、料理に関してはザックリとしていますが、それでも十分なのですが、一話づつではよく判りづらいのですが、最後で全てが納得できる良い出来ばえですよ。 一話一話が最後に収斂される、ということでしょうか。 まあ、それが連作集の最も好まれる点だと私は勝手に思っているのですが、本作に関してもそれは十分に生かされていると考えて良いのですね。 >又、この小説は最後に自分(北森鴻)が登場します。 おおっ、そうなのですか、こんなところでメタ構造に出くわすとは、実に意外ですね。 まさか北森氏がそんな仕掛けを施しているとは、これには正直驚きを隠せません。 失礼ながら、この作家にそんな遊び心があったとは、作風からして想像もできませんでした。 ではまた ^^ |
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【1713】 |
ゴールデンゼウス (2010年02月20日 00時31分) |
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これは 【1710】 に対する返信です。 | |||
メルカトルさん、こんばんは。 >だから原作を読んでおく事は大事なんですよね。 そうですね。 必ずとは言えませんが、映画の場合は監督が原作をどう捉えるかによって、大きく変わってしまうことはあるかもしれませんね。 >一話一話が最後に収斂される、ということでしょうか。 >まあ、それが連作集の最も好まれる点だと私は勝手に思っているのですが、本作に関してもそれは十分に生かされていると考えて良いのですね。 まさにその通りです。 >まさか北森氏がそんな仕掛けを施しているとは、これには正直驚きを隠せません。 >失礼ながら、この作家にそんな遊び心があったとは、作風からして想像もできませんでした。 ええ、ちょっと驚きました。でも本人が登場するわけではありませんが、かなりのシャレッ気があるかなと・・・ 今読んでる「支那そば館の謎」ですが、半分くらい読み終わりましたが、こちらは今のところ支那そばなどまったく出てきません。料理についてもあまり出番がありません。 主人公はある過去(ここでは伏せておきます)を持った青年ですが、これがある古寺の寺男として、新聞社の若い女性と数々の難事件に望むというストーリーです。 しかし、これが面白い。 メルカトルさんは漫画の「うる星やつら」というのを知っていますか? この女性は自己中のラムちゃんそっくりで、主人公は 諸星あたるにそっくりです。 作中いつも振り回されていいようにあしらわれています。 しかし、一たび事にあたるともう一つの凛々しい顔が・・ これもお勧めです。 ではまた。 |
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