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【878】 | 葉桜の季節に君を想うということ ドウコク! (2009年09月21日 22時19分) |
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メルカトルさん こんばんは。 「葉桜の季節に君を想うということ」、これを読んだとき、途中で、 「しまった。 ミステリじゃない。 ハードボイルドだったのか。」 と感じました。 私は、ハードボイルドをあまり読んだことが無いので(大藪春彦を少し)、適切な表現かどうか、自信が無いのですが、 タフそうな探偵が少ない仲間ともに、巨大な悪徳組織に立ち向かうところに、そう感じました。 しかし、それはそれで、なかなか面白い内容と展開だったので、そのまま読み続けましたが、 知人に後で聞いたら、作者の歌野正午氏は、それまでに結構批判があったそうですね。 いわゆる 「人間が描けていない」 と。 私は、本作品では、そんなこと感じずに、十分楽しんでいました。 そして、ミステリだということを完全に忘れていた時、あの大どんでん返しを喰らったのです。 冒頭の一行が、遠大なる伏線であったことも、その時気づき、 作者に騙される幸福を、見事に味わえたのでした。 その意味では、私は、ラッキーな読み方ができたのだと思います。 まぁ、「十角館」の、あの一行の衝撃には、やはり劣りますが、それでも、口からエクトプラズムは出ていたと思います。 メルカトルさんの辛口評価、楽しみです。 |
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【880】 |
メルカトル (2009年09月21日 23時09分) |
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これは 【878】 に対する返信です。 | |||
ドウコク!さん、こんばんは。 別に辛口批評をしようとは思っていませんが、ただ、普通のハードボイルドとしてみた場合、特別新味を感じないし、ありきたりと言えばありきたりかなと思った次第です。 しかし、この作品名は出色ですし、「騙された感」はやはり凄いと思いました。 なんとなく感じていた違和感と、伏線が張り巡らされているにも拘らず、最後には気持ちよく騙されていました。 そういった意味では読後感は決して悪くはなかったのですが、何しろ『このミス』のベスト1と知って意気込んで読んだせいか、ストーリーやトリック自体は、これは凄いと唸らされるほどでもなかったと感じてしまったのです。 また私がいま一つだと感じたのは、もともと体質的にハードボイルドが肌に合わないという事も原因の一つに挙げられるかも知れませんね。 ま、しかし、決して本作を貶めようとは思いません。 だって、なんといっても日本推理作家協会賞と本格ミステリ大賞を受賞した作品ですからね、辛口評価なんてとんでもないです。 ただちょっとだけ期待はずれだったというだけで。 ではまた ^^ |
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